年の瀬ですね。
クリスマスの三連休は近所のスーパーで買ったイチゴのショートケーキを一人食べていたじょいですこんにちは。
どんどん寒くなってきましたが皆さまお変わりございませんでしょうか。
さて、私は最近とても面白い体験をさせていただいておりました。
実は先日より、国際的に活躍する報道カメラマンの、エバレット・ブラウン氏のプレスツアーに同行させていただいていたのです。
しかも、彼のモデルとして・・・。
しかも、平安衣装着用で・・・。
彼が使用されているカメラというのが大変珍しく、実際に使用されていたのは明治時代のことだそうです。
フィルムなどがなく、ネガはガラスの板一枚に数種の薬品を塗ったもの。
それを太陽光のみで撮影し、撮影には数秒から長い時では数分間被写体が動いてはいけないし、一枚の写真を撮るのに30分はかかるという、もっとも原始的なカメラの原点のカメラなんですね。一枚一枚が真剣勝負。
そして現在そのカメラを使って撮影されているカメラマンというのが、日本に二人しかいらっしゃらないそうな・・・。
彼はカメラの原点であるそのカメラを使って、日本の精神文化の原点である熊野を昔の姿として写真におさめ写真集を作りたいのだそうです。
未来の人たちのために。For people in the future
最初は面白そうだしアーティストに会えるということに単純にわくわくしていましたが
予想外に、寒空のした太陽光の少ない継桜王子や熊野本宮大社での平安衣装を着ての撮影は過酷なものでした・・・。
1日目は他のスタッフも同行していて気が楽だったのですが、2日目からは私一人の撮影参加。
寒い中でじっとしていなければならないという緊張感とプロの重圧が、小鳥の心臓の私にはなかなかのプレッシャー。
指定された場所にとどまりレンズの中におさまり、息を止めて静止しようとするのですが、彼に見られていると思うと全身の震えが止まらなくなり、5秒の静止もままならないほどでした。フルフル。
しかしカメラマンの方はとても穏やかな方で、母国語でない日本語で、ガチガチの私をほぐすべくちょくちょく話しかけてくださいました。(日本在住歴は私より長いそうですが。)
プルっと動いてカメラマンの方にやんわり怒られたり、衣装の一部を忘れてたまたま現地にあった衣装屋さんでお借りしたりなどもろもろありましたが、寒く長かったプレスツアーもたくさんの皆様のおかげで昨日やっと無事終了いたしました。
最後の写真に彼は大変納得したらしく、「この写真には、熊野の神がついたね」と一言ぽつりとおっしゃいました。
カメラマンとスタッフとが協力し苦労して撮った最後の一枚だったので、その言葉にほっとして安心したら急に泣けてきました、ほろほろ。
そして確かにその写真は、私が今まで見た白黒写真の中でも見たことが無いぐらい魅力的な一枚でした。Fantastic.
デジカメでボタンひとつで良い写真が撮れて、その場でチェックして気にいらないものは「削除」。
こんな時代に文明を逆戻りしてもっとも原始的な方法で大好きな写真を撮り続けようとする彼の横顔は、薬品で汚れた作業着を着ていてもオーランド・ブルーム並にかっこよく見えました。
じょい初めてのプレス対応で2011年大変素晴らしい思い出ができました、今回のツアーにご協力いただいた皆様本当にありがとうございました。
写真集ができたら、こちらで報告させていただけることを願います。
それを見たらつい、田辺市熊野ツーリズムビューローが運営する予約サイト、熊野トラベルから予約申込せずにはいられないような、熊野の魅力がたくさん詰まった素晴らしい写真集になると思います。
それではみなさま、よいお年を。
来年もよろしくお願い申し上げます!AHappyNewYear!
(じょい)