秋の空気が気持ちよくて、熊野古道を歩くことにしました。
今日は、
湯の峰温泉から本宮大社までの
大日越と決めて、湯の峰温泉から出発。
普段よりは随分人気が少ない
湯の峰温泉。旅館あづまやの萩の花が咲き始めていました。
湯筒もつぼ湯の屋根もすっかりきれいになっています。つぼ湯は、今は時間待ちをしなくてもすぐに入浴ができるそうです。普段はさつまいもやたまごがいっぱいの湯筒も貸切状態ですよ。
湯の峰王子に参拝してすぐ、山の中にさしかかると急に空気がひんやりしてリュックの中のTシャツに着替えようかどうかとしばらく思案しましたが、このまま行くことにしました。急な登りが続きますから少し汗ばみました。やっぱり誰かを誘って一緒にくればよかったかな〜と思っていると、
反対側から誰かの声!お客様でした!和歌山県有田市からお越しの女性3人組。熊野セラピストと一緒でした。
「
本宮町にボランティアに来たかったけど、もうお手伝いすることもあまりなくなってきたと聞き、さっそく歩きに来ました。有田からは有田南インターを降りて来ましたが、普段通りのルートを使うことがでいたので、スムーズに来れました!歩き終わったら湯の峰温泉でさつまいもを茹でて食べて、つぼ湯に入って帰るつもりなんです。
」
なんだか急に元気がでてきました。まだ登りは続きますが、足も軽くなった気分。それもつかのま、やはりもう少しの登りがきついのでゆっくり休み休みいこう。
鼻かけ地蔵付近では転がったたくさんのまつぼっくりを踏まないようによけながら、注意深く歩くようにしました。ちょうど峠のてっぺん付近のため気持ち良い風に吹かれながら大きく伸びを一回。おいしい空気を吸い込んでまたスタート。
ここからしばらくしたら下りのはず。言い聞かせながら歩いていると何やら虫の声、鈴虫にも似た秋の音にしばらく耳を傾けて腰をおろして一休み。
いよいよ下り。一段一段階段を下るのは、けっこう膝にきます。大日越は底の薄いスニーカーではかなり疲れを感じるルートです。いつもの登山靴でも軽快に。といきたいところですが、先日の台風12号による影響で、道の土部分が流出しているせいで、普段よりも歩きにくいようにも思いました。それ以外にも杉の葉や小さな石ころなどが道の部分に散乱しており修繕することでもっと歩きやすくなるのだろうと想像がつきます。
このような修繕作業は、管理者の許可をうけ、専門家の指導をうけながら行う必要があります。ビューローもこの修繕作業に協力させていただきたいと思っています。
一般の方のご参加についても検討中です。詳細は後日ご案内させていただきます。
立派な杉の木が多くなってくれば、月見ケ丘神社の近くまで来た証拠。大日越ももう少しで本宮に到着です。
道中、熊野川も見えてきました。広大な川原に脈々と川が流れているのが見えます。大氾濫がうそのようです。
そして本宮に到着。台風以降いち早く営業を再開した「熊野牛・八屋」さんに立寄り、甘いお菓子と炭酸飲料を購入。
今の時期観光客が来るのをどう思いますか?
「
今日もバイクに乗った男性が寄ってくれたけど、災害にあったのを知っていて、この店がつかったのも察してくれて・・・。歩く人が戻ってきてくれるのを待ち望んでいます。多くの方の本宮を応援してくれていると実感しているし、励みになるよ」
お店には、おでんのタネが並んでいました。思わず、おでん、食べた〜い。
住民の方、商店を営まれている方々の復旧への努力に敬意を感じずにいられません。
本日10月10日現在、湯の峰温泉までは貸切の大型バスは乗り入れ可能ですが、路線バスは運行しておりません。大日越を歩くには、田辺駅からバスで本宮に入り、そこから湯の峰温泉まで歩いて湯の峰温泉に宿泊する。などのプランがあります。湯の峰温泉のお宿は通常通り営業しています。一部の熊野古道は歩行困難となっていますが、ほとんどのルートは歩けるようになりました。湯の峰温泉までの路線バスもこのさき運行が再開されることと思っています。
今日は1時間あまりの熊野古道大日越でした。
程よい汗をかき、よい休日となりました。
熊野古道や道路に関する状況は一日一日改善にむけて変わります。熊野古道、道路に関するお問い合わせは当ビューローまで、どんどんお寄せください。
スタッフ一同お待ちしております!
(つぶこ)
posted by TKTBスタッフ at 16:23|
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